「あそこはね、分厚い生姜焼きがおいしいよ」
その一言に端を発した、私のランチタイムはクライマックスに差し掛かろうとしている。
分厚い生姜焼き・・・
石上大橋を渡り8号線を見附方面へまっすぐ。ほどなくして、一ツ屋敷の交差点を左折。すぐに目的の看板が見える。
躊躇なく駐車場に車を止め、刻みいい足音を乾いたアスファルトに打ち付け、店へ向かう。
他と何ら変わりない、定食屋の様相だが、これから食す、自分の好物にはやる気持ちを隠せない。
思い切りよく引き戸を開け、中へ入り宣言する。「一人です。」
すぐに小上がりに案内される。メニュー表を見る前から既に心は決まっていた。
「生姜焼き定食!」
待つこと10分程度だろうか、お待たせいたしました。とお盆に数枚の皿を載せ、店員がやってくる。
はやる気持ちを抑えきれず、トレーの上をのぞき込むと、ゴクリと生唾を飲み込まずにはいられなかった。
分厚い!
分厚いのもそうだが、ボリュームもタップリである。
箸が止まらなくなっても知らない。そういう気持ちで食べ始める。
案の定止まらなくなる。
おいしい。おいしい。
肉厚の生姜焼きは食べ応えが十分。ごはんが進む。
すぐに完食してしまい、ほかの画像を取るのを忘れてしまったほどである。
ごちそうさま。
そうそう、そういえばまだお店の名前を教えていなかった。
「福泉」というお店の名前は覚えていても、損はないだろう。